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ECMWFがAIFS v3を予告、都市ヒートアイランドを学ぶ固定入力を追加へ

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ECMWFはAIFS v3という名称を公表し、不透水面率から都市の昇温を学習するプロトタイプを示しました。運用時期と出力の詳細はまだ公表されていません。

ECMWFはArtificial Intelligence Forecasting Systemの次期バージョンをAIFS v3と公表しました。開発中のプロトタイプには、道路や建物が地表を覆う場所をシステムへ伝えるため、都市域の静的マップを固定入力として加える予定です。

この取り組みは開発段階です。ECMWFはAIFS v3の運用開始日、テストデータの日程、最終的な解像度、出力インベントリをまだ公表していません。現在の運用版は引き続きAIFS Single v2とAIFS ENS v2です。

Paris-MontsourisにおけるAIFS v2のマイナス1.11度の低温バイアスと、都市域入力を持つAIFSプロトタイプのマイナス0.41度のバイアスを比較したグラフ
2026年6月22日に初期化された10日予報について、ECMWFが公表したParis-Montsourisの2 m気温バイアスです。都市域の場を追加すると、プロトタイプの低温バイアスの大きさは0.70°C減少しました。この数値は一つの事例研究を示すもので、予報精度全体の比較ではありません。

AIFSに都市の情報を与える

新しい入力は不透水面率です。各格子セルのうち、道路や建物などの人工的な表面が占める割合を表します。予報サイクルごとに変化する気象観測値ではなく、固定された環境場です。

ECMWFは、同じ初期条件から同じプロトタイプを2回実行して信号を検証しました。一方は通常の都市域の場を使い、もう一方は全地点で都市域をゼロに設定しました。二つの予報の差を取ることで、都市域入力からモデルが学習した応答を分離できます。

実験は2026年1月から7月までの10日予報9事例を対象とし、欧州の熱波も含みます。解像度はN320で、格子間隔は約30 kmです。この規模では、一つの格子セルに都心、公園、郊外、河川、周辺の農村部が混在し、都市域の割合が大きく薄められます。

小さいながら一貫した昇温信号

この粗い表現でも、プロトタイプの昇温は都市域率の地図に沿って現れました。ECMWFによると、都市域率が最も高い格子点では平均約0.25–0.30°C、個別の都心では0.30–0.45°Cの昇温です。応答は人工的な表面の割合が増えるほど強まり、異なる季節とリードタイムで確認されました。

これらは格子セル全体の平均値です。AIFSがより細かな格子へ移行し、各セルに混ざる非都市域が減れば、この信号はさらに明瞭で有用になるとECMWFは見込んでいます。

パリの事例が示す可能性と限界

2026年6月22日に初期化された10日予報では、都市域の場を加えたプロトタイプにより、Paris-Montsourisの2 m気温の平均低温バイアスが−1.11°Cから−0.41°Cへ縮小しました。6月下旬の熱波における低温バイアスの大きさは0.70°C減っています。

この事例だけで予報精度全般の向上を示すことはできません。ECMWFは実験全体の地点別評価について、現行AIFSに対する統計的に有意な改善はなかったと報告しています。パリでは、追加された昇温が後半の一部のピークをわずかに上回り、RMSEはほとんど変化せず、物理ベースのIFSが観測に最も近いままでした。最も明確な効果は、都市地点の系統的な低温バイアスの縮小です。

AIFS v3の幅広い開発との関係

都市域の場は、AIFS v3のより広い開発計画で明らかになった要素の一つです。ECMWFは2026年5月、IFS Cycle 50r1が導入した特性の異なる解析値へAIFS v2をどう適応させたかを説明しました。特に雪、海氷、海洋結合によって解析値の特性が変わった地域では、地表付近の気温が引き続き難しい課題でした。

ECMWFは、Cycle 50r1のデータをより多く学習に使うことが今後の訓練に役立つと判断し、その知見をAIFS v3の開発に生かすとしています。8月の都市実験では、さらに具体的な予定入力が示されました。市街地と特徴的な気温応答を関連付けるための、静的な地表面の場です。

GribStream利用者が今後確認すべき点

GribStreamは現在、運用中のAIFS v2プロダクトをAIFS Operationalaifsoper)とAIFS Ensembleaifsenfo)で提供しています。ECMWFの現行AIFS出力は公開GRIB2データで、表示を条件にCC BY 4.0で商用再利用できます。

AIFS v3固有のアクセス条件とライセンスはまだ公表されていません。GribStreamで移行する前に確認すべき実務上の項目は次の通りです。

  • ECMWFがテストデータを提供し、並行期間を始める時期
  • AIFS SingleとAIFS ENSが同時に移行するか
  • 格子解像度、予報頻度、予報範囲が変わるか
  • 地表、気圧面、波浪、アンサンブル、診断量のどのフィールドが公開されるか
  • 公開Open Dataのインベントリとライセンスが維持されるか

次の確実な節目は、ECMWFによる導入情報またはテストデータのページになる見込みです。それまでは、aifsoperaifsenfoは現行の運用AIFS v2データストリームを指します。

参考資料